第14回京都大学附置研究所・センターシンポジウムは、盛況のうちに予定どおり終了いたしました。
たくさんのご応募ありがとうございました。
プログラム
- 開催日: 2019年3月9日土曜日
- 時間: 10:00〜17:00
- 場所: えんてつホール
(浜松市中区旭町12-1 遠鉄百貨店新館8F) アクセス - 対象: どなたでもご参加いただけます。※入場無料
- 募集定員: 500名(応募申込みは先着順)
10:00 - 10:10 | 開会挨拶 |
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10:10 - 10:40 |
D型アミノ酸で語る新しい老化サイエンス 高田 匠 (複合原子力科学研究所 特定准教授) |
10:40 - 11:10 |
疾患特異的iPS細胞ライブラリーの構築と難病研究への応用 浅香 勲 (iPS細胞研究所 教授) |
11:10 - 11:40 |
イスラーム・ヴェール着用問題から考える中央アジアの現在・過去・未来
帯谷 知可 (東南アジア地域研究研究所 准教授) |
11:40 - 12:10 |
海賊の終焉:中国と日本 村上 衛(人文科学研究所 准教授) |
12:10 - 13:30 | 休憩 |
13:30 - 14:00 |
国立公園を「管理」する 福島 誠子 (野生動物研究センター 特定助教) |
14:00 - 14:30 |
木でつくる安全・安心な建築 五十田 博 (生存圏研究所 教授) |
14:30 - 15:00 |
本当に人の命を守る避難訓練:心理学と防災学の融合 矢守 克也 (防災研究所 教授) |
15:00 - 15:20 | 休憩 | 15:20 - 16:55 | 質問回答とパネルディスカッション 「多様性に学び真理を目指す」
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16:55-17:00 | 総括・挨拶 |
※ やむを得ない事情によりプログラムが変更になる場合があります。
講演者紹介
D型アミノ酸で語る新しい老化サイエンス
複合原子力科学研究所
特定准教授
我々の体を作るタンパク質、その構成パーツがアミノ酸である。実は、各々のアミノ酸には右利き(D型)のもの、左利き(L型)のものがある。我々の体はL型アミノ酸のみから構成されている、というのがこれまでの常識であった。しかし最近、生体内タンパク質中でL型アミノ酸がD型アミノ酸に変化することが明らかとなった。しかも、それが病気と密接に関係するらしい。本講演では、このような背景と、我々が実際に行なっているD型アミノ酸に関する研究を紹介する。
疾患特異的iPS細胞ライブラリーの構築と難病研究への応用
iPS細胞研究所
教授
ヒトiPS細胞の樹立が報告されて10年が経過し、その技術の応用は基礎研究分野から医療分野へ広がりつつある。iPS細胞は成人の細胞から体のあらゆる組織が誘導可能であることから、当初は再生組織の移植医療への応用が注目されたが、患者の体細胞から発症組織を誘導することで病気の発症機序の解明や、治療薬開発にも応用可能であることから、近年では疾患特異的iPS細胞を用いた創薬研究にも期待が寄せられるようになった。本講演では疾患特異的iPS細胞ライブラリーの構築と、その難病研究への応用例について紹介したい。
イスラーム・ヴェール着用問題から考える中央アジアの現在・過去・未来
東南アジア地域研究
研究所
准教授
中央アジアのウズベキスタンは、ソ連解体による独立から四半世紀以上を経た現在、ポスト社会主義と権威主義とイスラーム復興が交錯する磁場だと言えるだろう。2000年代に入ると、従来この地域にはなかったスタイルのイスラーム・ヴェールを着用する女性が急増する現象が起こった。ヴェール根絶こそモダニティの象徴だとされてきたウズベキスタンの20世紀を振り返りながら、この問題が私たちに今何を提示しているのかを考えてみたい。
海賊の終焉:中国と日本
人文科学研究所
准教授
村上海賊が大阪湾の木津川口で活躍して10年余りたった1588年、日本の海賊の時代は終わりを告げる。一方、中国では1630年代、海賊集団を率いる鄭芝龍が海上を支配、海賊全盛の時代を迎える。中国において海賊がほぼ消滅するのは、その300年後であった。本講演ではこうした日中の海賊の終焉の違いをみることで、おなじ東アジアにある両国の国家や社会のあり方の違いを示し、歴史的に多様性について考えてみたい。
国立公園を「管理」する
野生動物研究センター
特定助教
優れた自然の風景地として保護され、多くの人に利用されてきた国立公園。日本では、土地の所有に関わらず公園区域を指定する「地域制自然公園制度」が採用されている。国立公園内には多くの私有地が含まれ、生活の場、産業の場にもなっていることから、国立公園の管理には多様な関係者との調整が求められる。本講演では、様々な課題に直面する国立公園の現場で、多様な主体の連携による「協働型管理」がどのように行われているか紹介する
木でつくる安全・安心な建築
生存圏研究所
教授
木造建築は、地震国日本において、幾度と被害にあった。一方で、今では甚大な被害地域であってもほとんど損傷のない、木造建築が可能である。また、日本では木造建築は2階建てが多いが、欧米では最近20階を超えるようなものが建てられている。この講演では、震災を克服した木造建築がどのように建てられるか説明する。さらに地球環境にやさしい、をキーワードに建てられる世界の高層木造の紹介と、これからの日本の木造建築について概説する。
本当に人の命を守る避難訓練:心理学と防災学の融合
防災研究所
教授
東日本大震災、西日本豪雨災害と、依然として、「避難」のあり方が問われている。避難の成否は、自然(津波・洪水等)と人間(行動)の関係で決まる。だから、両方に関する知識や技術を総動員しなければならない。私は心理学(社会科学系)の研究者であるが、津波や情報処理など自然科学系の同僚たちと共同して、避難訓練を支援するスマホのアプリ「逃げトレ」を開発した。「逃げトレ」について紹介しながら効果的な避難について考える。
パネルディスカッション
「多様性に学び真理を目指す」
パネリスト:山極 壽一 総長、湊 長博 理事、他講演者7名
司会:時任 宣博 研究連携基盤長
山極 壽一
京都大学総長
湊 長博
京都大学理事
時任 宣博
研究連携基盤長
アクセス
交通:JR浜松駅から徒歩3分
お問い合わせ先
- 京都大学地域研究事務部 総務掛
- 〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町46
- Tel: 075-753-7302 Fax: 075-753-7350
- E-mail:sympo2019*kurca.kyoto-u.ac.jp
(*を@に変えてください)