第16回京都大学附置研究所・センターシンポジウムの受付は終了いたしました。
たくさんのご応募ありがとうございました。
プログラム
- 開催日: 2021年3月6日土曜日
- 時間: 10:00〜17:00
- 場所: くまもと森都心プラザホール
(熊本市西区春日1-14-1) アクセス - 対象: どなたでもご参加いただけます。高校生の参加歓迎!※入場無料
- 募集定員: 250名(応募申込みは先着順)
10:00 - 10:10 | 開会挨拶 湊 長博 (京都大学総長) |
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10:10 - 10:40 |
量子計算と量子暗号 森前 智行 (基礎物理学研究所 講師) |
10:40 - 11:10 | 熱帯地域でのバイオマス生産:コロナ禍の先を見据えて 梅澤 俊明 (生存圏研究所 教授) |
11:10 - 11:40 | 共生社会で生きる:日本とフィリピンの間で Lopez, Mario Ivan (東南アジア地域研究研究所 准教授) |
11:40 - 12:10 | 類人猿たちの「ソーシャルディスタンス」 德山 奈帆子 (霊長類研究所 助教) |
12:10 - 13:30 | 休憩 |
13:30 - 14:00 |
新型コロナウイルス 小柳 義夫 (ウイルス・再生医科学研究所 教授) |
14:00 - 14:30 | 未知なる川の謎を追って 宇野 裕美 (生態学研究センター 特定准教授) |
14:30 - 15:00 | チームワークの経済学:助け合いの手引き 関口 格 (経済研究所 教授) |
15:00 - 15:20 | 休憩 |
15:20 - 16:55 | 質問回答とパネルディスカッション 「未知の原野を行く学問とは」
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16:55 - 17:00 | 総括・挨拶 時任 宣博 (京都大学理事・副学長) |
※ やむを得ない事情によりプログラムが変更になる場合があります。
講演者紹介
量子計算と量子暗号
森前 智行 基礎物理学研究所 講師
原子や光などのミクロな世界は量子力学という物理理論で理解されます。量子力学をベースとする情報処理技術は、量子情報と呼ばれ、現在大きな注目を集めています。とりわけ、これまでの計算機よりも遥かに高速な計算が実現できたり(量子計算)、これまでの暗号ではできなかったような様々な高機能を持つ暗号通信等ができたり(量子暗号)することが知られています。本講演ではその基礎と最新の研究について解説します。
熱帯地域でのバイオマス生産:コロナ禍の先を見据えて
梅澤 俊明 生存圏研究所 教授
熱帯天然林を伐採した跡には広大な荒廃草原が生まれ、農地や林地への転換が困難な状態が続いてきました。わたしたちは様々な分野の専門家の協力によって、この荒廃草原において植物バイオマスを持続的に生産し、得られたバイオマスを利用するシステムの構築を進めています。この取組みはインドネシアとの国際共同研究であり、コロナ禍でも引き続き推進しています。そして、資源の産出国と輸入国の双方にとって利益となる道を目指しています。
共生社会で生きる:日本とフィリピンの間で
Lopez, Mario Ivan 東南アジア地域研究研究所 准教授
1980年代半ば以降、日本に定住する外国人が増加。彼らの多くは雇用機会を求め、アジアや南米から来日しました。いくつもの苦悩や困難にぶつかりながらも、次第に日本社会に根を下ろしていきました。日本で4番目に大きいとされる外国人コミュニティはフィリピン人の女性たちです。なぜ主に女性で構成される大きなコミュニティが形成されたのでしょうか?日本社会のあり方について問いかけながらも、日本に根を下ろしたコミュニティの形成過程やその社会貢献を紹介し、「共生社会」の可能性を探るとともに、現在世界中で猛威を振るうコロナ禍において、何が変わったかについてもお話しします。
類人猿たちの「ソーシャルディスタンス」
德山 奈帆子 霊長類研究所 助教
私たちはこの一年、人との「距離感」を考える生活を送ってきました。人と接する機会が減って辛いと感じる人もいますし、逆にそれが快適だという人もいます。面白いことに、どちらもヒトと最も近い動物であるチンパンジーとボノボでは、個体同士の距離感が大きく違います。必要な時に好きな個体といるけれど、一人気ままに過ごすことも多いチンパンジーと、寂しがりやでいつも誰かと一緒にいたいボノボ。その違いがどのように生まれてきたのか、おはなししたいと思います。
新型コロナウイルス
小柳 義夫 ウイルス・再生医科学研究所 教授
ウイルスが病気を起こすことはご存知ですよね。それゆえに人類はワクチンや特効薬の開発をおこない、多くのウイルスを克服してきました。演者は、ヒトの白血病ウイルスやエイズウイルスの発見当初に関わってきました。そして、昨年からの新型コロナウイルスについてもいろいろな情報を得る機会を得ました。この経験を中心にヒトとウイルスの歴史についておはなししたいと思います。
未知なる川の謎を追って
宇野 裕美 生態学研究センター 特定准教授
いつも何気なく見ている川。実は、その中にはたくさんの生き物がうごめいています。どうして一方向に流れ続ける川の中にいるのに、生き物たちは流されてしまわないの?どうしてそんなにたくさんの生き物が一緒にいられるの?当たり前だと思っていることの中にも不思議はいっぱいです。そしてその謎をつき詰めて考えていくと、自然の川の絶妙なバランスとその危うさに気づかされるのです。
チームワークの経済学:助け合いの手引き
関口 格 経済研究所 教授
チームワークや助け合いの場面は日常生活のあちこちにあり、損得勘定に基づく人間行動を分析する経済学とは関係ない問題に思えるかもしれません。しかし世の中には、チーム全体で見れば助け合うのが望ましいのですが、当事者としては面倒でやりたくないケースもあり、経済学者はそんな場面に興味があります。チームと個人の損得勘定がずれる状況でも協調を達成する理屈と、理屈をもとに実践する方法を解説します。
パネルディスカッション
「未知の原野を行く学問とは」
パネリスト:湊 長博 総長、時任 宣博 理事・副学長、講演者7名
司会:渡辺 隆司 研究連携基盤長
湊 長博
京都大学総長
時任 宣博
京都大学理事・副学長
渡辺 隆司
研究連携基盤長
アクセス
交通:JR熊本駅から徒歩3分
お問い合わせ先
- 京都大学研究連携基盤 基盤企画室
- Tel: 075-366-7113
- E-mail:sympo2021*kurca.kyoto-u.ac.jp
(*を@に変えてください)