第98回 京都大学丸の内セミナー


家 族 性 の が ん の 話

平成30年9月7日(金)18:00より

高田 穣 (放射線生物研究センター長)








 がんは遺伝するのでしょうか。数年前、米国の女優アンジェリーナ・ジョリーさんが「家族性乳がん」の体質を遺伝していることがわかったためがんを予防する手術を受けたことを公表して、注目を浴びました。そもそもがんとは何か、どうやって発症するのでしょう。その中で、家族性乳がんとはどのような病気で、どのようにして発がんするのでしょうか。


「家族性乳がん」は、BRCA1やBRCA2と呼ばれる遺伝子に変異があり、遺伝性のがんの一つで、ゲノムの損傷を修復してがんの発症を防ぐことが難しい体質です。一方、研究が進んでこの病気にとても期待できる薬物療法が開発されています。我々のセンターでは、このような「遺伝性のがん」関連のメカニズムについて研究を進めています。この講演では、一般の方々に、がんを防ぐ遺伝子たちの働きや、それがどのように明らかにされてきたのか、過去の研究の歴史などを紹介し、遺伝性のがんについて知っていただくことを目的といたします。













© Kyoto University Research Coordination Alliance