諏訪清陵高校、京都大学理学部を卒業しました。大学院生と研究員・助手時代は生物物理学の研究室で、色覚の光受容タンパク質の研究をしてきました。准教授から自分の研究室を持ったときに、味覚や嗅覚などの化学感覚の面白さに気づき、ヒトを含めた霊長類の化学感覚を解明しようとしています。最近は舌や鼻だけでなく、腸などの消化管を含めた研究を展開中です。


Q1. どのような学生生活を送られていましたか

高校生の時はバレーボール部に所属していたので、3年生の春まで部活に打ち込んでいました。研究するのには体力とあきらめない忍耐力が必要なのですが、その基礎はこのときに作られたと思っています。

Q2. ご自身の研究の面白さを一言でいうと!

ヒトそのものや、ヒトに近いサルを対象にすることにより、私たちの感覚の分子メカニズムを実感的に理解することができる!

Q3. 講演でこれを伝えたい イチオシ

遺伝子の話なので難しいと想像するかもしれませんが、わかりやすく例を使って解説します。

Q4. 進路に迷う中学生・高校生の皆様へ

私も大学に入るまでは、本当に研究を仕事としていけるのだろうか?と疑問に思っていましたが、いざ大学に入ってみると、まわりは意外と普通の人たちでした。もちろん天才や秀才も周囲にいたのですが、無我夢中で頑張って気がついてみると、自分で仕事内容を決められる今の立場に就くことができました。大学で自由に研究したい人には、京都大学のように自由に学べる大学はおすすめです。

Q5. 先生と長野県とのゆかりなどいろいろ(ご出身や旅行での思い出、好物・関心事など)

岡谷市生まれ、諏訪清陵高校出身です。タイトルも出身校の校風の一つである「自反而縮雖千萬人吾往矣」(みずからかえりみてなおくんば、センマンニンといえどもわれゆかむ)「自分自身を反省して正しいと確信できたら、たとえ相手が千万人であっても自分は恐れずに立ち向かって行く」[出典 孟子公孫丑上]に一部引っかけています。

上高地で冬に樹皮を食べるサル
上高地で冬に樹皮を食べるサル 中国の石灰岩の崖にすむ葉食ザル中国の石灰岩の崖にすむ葉食ザル ブラジルで樹液を主食とするマーモセットブラジルで樹液を主食とするマーモセット